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私の大切な宿 ホテル大雪【改めて北海道が好きになった2日間】 オサナイ ミカ 氏
WEBライター・アドバイザー

札幌を中心に、北海道内の食や観光の情報、そして造り手の皆様を取材し続けて18年が経とうとしている、オサナイです。
札幌生まれの札幌育ち。昔からあちこちでかけるのが大好きで、18歳で免許を取ってからは、北海道内全域を車で旅してきました。
今の仕事についてからはどこへ行くときも、“せっかくだったらあそこにも立ち寄ってみよう”、“あの人に会いに行こう!”と、時間の許す限り予定を詰め込んでしまう、よくばりな性格(笑)
そして今回、層雲峡にある【ホテル大雪 ONSEN & CANYON RESORT】さんに宿泊する際も、様々な場所へ立ち寄ったわけです。

宿に向かう前に立ち寄ったのは、画像のワインを造っている【東豊沼高橋農場 すながわワインズ】さん。 実はオサナイ、偶然にもファーストリリースのワインを売り込みに来たお店に居合わせて、試飲させていただいたことがあります。
その時、砂川のどこにぶどう畑があるんだろう・・・と思っていたのですが、今回念願かなって立ち寄ることが出来ました!

札幌から道央自動車道を北上し、奈井江砂川インターを過ぎた辺りの右手の斜面にワイン畑があり、畑からはピンネシリの山を眺めることが出来ます。
『雑草や枝の生育が早すぎて、手入れしてもあっという間に草木がボーボーとなってしまって恥ずかしいわ』と、この日も畑作業に来ていた、代表・高橋里佳さんのお母様。

聞くと普段は、里佳さんと旦那様、そしてお母様のるみるみさん(あえてそう呼ばせていただきます!)の3人で手入れしているそう。『人手が足りないから、お手伝いはいつでも募集中よ!収穫にも来てね~』と、終始明るいるみるみさん。

キラキラと輝いていた、ソービニヨンブラン。 モノ作りはその人の人柄がそのまま表現されることが多いのですが、現地に行き、るみるみさんにお会いし、なるほど、だから飲むと明るくなれるようなキレイな味わいだったんだなぁと思ったわけです。
これは・・・収穫のお手伝いに行かなくちゃ!!

帰路に立ち寄ったのは、鷹栖町にある【鷹栖蒸溜所】さん。
RETROGRADEというジンを2024年から製造している比較的新しい蒸溜所で、先日仕事で代表の南さんと対談する機会があり、俄然現地にも足を運びたい!と思い、忙しい中時間を作っていただきました。

仕事柄、いくつかのジンの蒸溜所を訪問したことがありますが、このコンクリートのツボのようなものは初めて観る形状!
『通常はステンレスが多いと思いますが、コンクリートは呼吸をしてくれるので、そしてこの卵型の形状は自然に液体が対流してくれるので、よりナチュラルに作ることが出来るのです。』
あ!世界最古のワイン醸造法の一つと言われている、クヴェヴリのタンクと同じ!
そっか、だからRETROGRADEの味わいはまろやかなんですね!

『RETROGRADEは、直訳すると逆行するという意味がありますが、“原点回帰”という想いが込められています。私が生まれ育った鷹栖町は人口6500人ほどの田園風景が広がる小さな町。自分自身が大好きなジンを、地元のブルーベリーも活用して作りつつ、未来に向けて何が出来るかを考え、だけど古き良きものはこれからも活かしていきたい・・・そんな想いで製造しています。』やっぱり実際に足を運んで良かった!!
でも車で来たら飲めないので、今度はこの付近で1泊してRETROGRADEをとことん楽しめるイベントを開催してください!いや、私が考えればいいのか(笑)

今回ホテル大雪さんで利用させていただいたのは、和房 雪花(ゆきはな)という、部屋に露天風展望風呂が付いている最上級のタイプ! もちろん窓からは層雲峡の渓谷が眺められます。この時はまだ青々とした木々も、あと少しすれば赤や黄色に色づくんだろうなぁ^^
と、湯気が上がるお風呂を眺めていたら、いてもたってもいられなくなり、まずは湯船につかりました。 き、気持ちいい~~~~っ

さらに部屋にセットされていた、ホテル大雪さんのオリジナルシャンプーの香りにも癒されまくり!!

さて、楽しみにしていた夕食の時間がやってきました。
和房 雪花に宿泊の際は専用の和食処が利用できるのですが、オサナイさんならきっと、こちらの方が好みかもとオススメされた“inankur”へ(オススメには素直に従うタイプ)
まずは大好きなSORACHI1984をグビっと頂きます!
風呂上りは、いつもの10倍美味しく感じる(笑)

前菜からワタシ好みで、ビールもススム・ススム(笑)
その後も季節感たっぷりの一品料理やお刺身、肉料理、ご飯ものにデザートまで、たっぷり頂きました^^

部屋に戻りもう一度湯船につかり、マッサージチェアに体を預け、フカフカのベッドで就寝。
日常(主に反抗期の息子との言い合い)から解放される、至福のひととき・・・(笑)

ホテル大雪さんには、部屋風呂の他に3つの温泉があるのですが、朝は部屋の真上にある、“大雪乃湯”へ
層雲峡温泉の中でも最も高台にあるホテル大雪さんの最上階にある温泉には、お目当てのサウナもあり、朝から時間をかけてととのいました^^
ととのった後の朝ごはんの美味しいことと言ったら・・・
いつもの倍は食べてしまいました(笑)

帰る前にショップに立ち寄ったら、部屋にセットされていたオリジナルシャンプーのセットを発見!この香りをかぐたびに、今回の滞在の思い出がよみがえる気がしてお買い上げ^^

実は今回の旅で、もう1軒立ち寄った場所があります。(←さすがに欲張り過ぎか・笑)
ホテル大雪さんでも使用しているという“北海道大雪サーモン”の養鱒場です。
※画像は王子サーモンロード(株)さんより、お借りしたもの。

あいにくのお天気でしたが、今井社長が養鱒場を案内してくれました。
『施設自体は50年以上前からあったのですが、サーモンの養殖を始めるにあたり、2022年に譲り受けました。淡水の養殖場としては道内最大級だと思います。現在は年間で80~100tほどの北海道大雪サーモンを出荷しています。』
なんと!養殖のサーモンが上川地区で育てられているとは知りませんでした。
『海外からの輸入は年々コストが上がっており、安定供給を目指して始めましたが、ここは水量・水質ともに申し分なく、夏場もそこまで水温が上がらないので、年間を通して供給できるのが強みです。』

約2年で60センチほどに育つそうですが、その北海道大雪サーモンを毎週一回、手作業で活締めするそうです。その数700~800匹!
『4人で作業すればあっという間ですよ。こちらは昨日〆たサーモンです、良かったら味見してみて下さい。』 まず見た目が美しい。脂もしっかりのっていて、なによりキレイな味!
〆立てを食べられることは滅多にないので、貴重な試食となりました。

この後に前出の鷹栖蒸溜所に立ち寄り、濃密な2日間の旅が終了。
今回も新しい北海道の魅力を吸収することが出来、ますます北海道が大好きになりました^^
そして次にホテル大雪さんに宿泊する際は、反抗期の息子も連れてきてあげようと思ったのでした(笑)

プロフィール:
オサナイミカ
札幌生まれ・札幌育ちの、アルコールをこよなく愛するアラフィフ、中学生の息子の母。
(株)リクルートが発行する情報誌生活情報サンロクマル(現Hot Pepper)の営業を経て、 2007年よりWEB情報サイトSapporo100milesの編集長として15年間、札幌や北海道の食と観光の情報を 【オサナイミカのつぶやき】で綴り続け、2022年11月からはSAPPORO YARDにて、【オサナイミカが行く!】をスタート。
他、HACの機内誌での連載や、Sitakke【ソロ飲みのススメ】なども連載中。